
iPS
再生医療や創薬研究など
現代から後世へiPSをもっと身近に
iPS細胞とは
iPS細胞(人工多能性幹細胞)は、体のさまざまな細胞に分化できる能力を持つ細胞です。2006年に山中伸弥教授らによって開発され、成人の体細胞に特定の遺伝子を導入することで作られましたiPS細胞はあり、再生医療や創薬研究に利用され、患者自身の細胞から作成できるため、非常に反応のリスクが低いとされています。また、倫理的問題が少なく、ES細胞に代わる徹底な技術として注目されています。

成熱した細胞を「多能性を持つ状態に初期化する」、つまり細胞の時間を巻き戻すような画期的な発見であり、今後の再生医療や創薬研究に役立つことが期待されています。
培養上清液の治療
再生美療において期待できる働き
- 抗炎症
- 肌のターンオーバーの促進
- 抗肥満
- くすみ防止
- シワ、たるみの改善
- 抗老化
- 免疫調整
- 毛髪に対する好影響
- 美白
培養上清液の活用「褐色脂肪細胞」

褐色脂肪細胞は体温調節にかかわる脂肪細胞です。効率的に脂肪を燃焼し、エネルギーを産生することができ、内臓脂肪を燃焼させ、体を温める役割を持ちます。
褐色脂肪細胞と糖尿病
一般的に糖尿病の人は血糖値が下がりにくく、正常な人よりも高い血糖値を維持しやすい傾向にあります。褐色脂肪細胞には体内の血糖値を下げる働きがあり、活性化することで血糖値の調整が促進され、糖尿病の予防や治療に役立つことが期待されています。
樹状細胞とがん細胞
がん細胞は免疫系からの攻撃を逃れるために、樹状細胞の活動を抑制することがあります。樹状細胞の機能が低下すると、免疫系からの攻撃を受けにくくなり、がん細胞の増殖や転移を促進することになります。一方で正常な樹状細胞が増殖し、がん細胞を攻撃することができれば、がんの完服に役立つ ことが期待されます。
iPS細胞を使用した再生医療事例
事例① <がん免疫療法>
NKT細胞は強力な免疫反応増強作用を有し、がん細胞を直接的に攻撃する働きを持つリンパ球の一種ですが、老化やがんに罹患するとNKT細胞の機能が低下します(免疫力が弱くなる)。そこで、iPS細胞から新しいNKT細胞を作製することで高い活性を持つNKT細胞(初期化)ができ、がんを攻撃することができるようになります。
NKT細胞は、元々体内に少ないですが、無限大に増殖可能なiPS細胞からNKT細胞を大量に作製可能です。

事例②<心不全>
心臓のポンプ機能が低下し血液の循環が悪くなることで様々な症状がでる疾患。
心臓移植の選択肢しかない重症心不全に再生医療での治療が期待されます。
事例③<加齡黄斑麥性症>
老化に伴い、眼の中の網膜というカメラのフィルムにあたる膜の中心に出血やむくみをきたし、視力が低下し、日本でも失明原因の第4位となっている。